短冊について
短冊は、約6×36㎝というサイズで長方形のカタチをしています。
これに俳句や和歌を書くのですが、通常和歌は慣例として、上を1/3あけて、書式は基本的に2行で書きます。
色紙について
色紙には大きく分けて大・小・寸松庵の三種が用いられます。
短冊のように、白無地のものや模様のあるものがあります。
白無地色紙の裏に金銀の砂子(金粉)がふっているものを表と間違わないように注意してください。
色紙には表裏があるように、上下もあります。
無地のものや明らかに分かる模様の場合は、色紙の上下の区別に迷うことはないと思います。
問題なのは、全体に模様が入っていて、分かりにくい色紙があるのです。
簡単にあげますと、以下のような4点に気をつけていただければ間違いにくいです。
1.模様があるものは、空間が広い方が上
2.色の濃淡があるものは、濃い方が上
色紙に印刷された色が、青系統であれば、空の意味を含むことがあるので、上にもってくることが多いです。
逆に茶系統は、大地の意味を含むことがありますので、下になることが多くなります。
3.砂子を散らした色紙の場合、広く大きく散らした方を上に、金銀両方の色を使用している場合は、金を上にします。
4.金銀2色の場合、金の方が天になります。
色紙を書くときの心構え
誰にどういう目的で色紙を贈るのかを考慮にいれて言葉を選びます。
言葉選びは、色紙に書くおめでたい言葉集を参考にしてください。
言葉を選んだら、その字の形や字数によって、書体や字の大きさ、配字、墨の濃淡を決めます。
その字にあった書き方を鉛筆や筆で下書きします。
字形や字数を考え、字の大きさと配字を工夫します。
余白をうまくいかせると、墨文字と調和して生き生きとした作品に仕上げます。
柄の入った色紙に書くときは、色の濃い部分や動物の目、花の芯に文字が重ならないように気をつけてください。
書体は贈る相手が読めるものが望ましいです。
もし一般的に読みづらい書体を使う場合は、色紙の裏に説明書きするか、贈る際に説明しましょう。
扇子について
扇子に作品を書く際、自作の歌の場合は名か雅号だけでよいのですが、自作の歌でない場合は、「〇〇書」と書くか裏に署名します。